石言葉は「高貴」「心の平和」「愛情」。2月の誕生石【アメシスト】のストーリー
2月の誕生石として知られるアメジストは、その美しい紫色が特徴の宝石です。
和名を「紫水晶」と言い、石言葉は「高貴」「心の平和」「誠実」「愛情」。
そんなアメジスト(アメシスト)の言い伝えや歴史、名前の由来についてご紹介します。



アメシストの名前の由来
アメシストという名前は、ギリシャ語の「amethystos」に由来し、「酒に酔わない」という意味を持っています。

アメシストの物語


フランスの詩人レミ・ベローの創作が有名です。
このお話の中で、ギリシャ神話の酒神ディオニュソスは狂乱の神と呼ばれていました。
デュオニュソスはある日ひどく腹を立てており、腹いせに最初に出会った人間を自分が連れている虎に食い殺させてやろうと考えていました。
そこに月の女神アルテミスの神殿に詣でるために少女アメシストが通りかかり、虎は少女に飛びかかろうとしました。
その暴挙に気付いた太陽神は瞬時に少女を白い石に変え難を逃れることができました。
ディオニュソスは石になってしまった少女を見て己の非道を悟り、少女の魂を清めようとして携えていたワインを石に注ぎ、少女の石は美しい紫色に変化した、という物語。
他、「ディオニュソス譚」では大地の女神レアーからディオニュソスへ、泥酔を防ぐ効果がある宝石としてアメシストが贈られました。
ディオニュソス(別名バッカス)の名前からこの宝石は「バッカス・ストーン」とも呼ばれます。

歴史上のアメシスト
- 古代ローマ: ローマ帝国では、アメシストは高貴な象徴であり、王侯貴族の間で広く愛用されていました。
- 中世ヨーロッパ: 中世ヨーロッパでは、アメシストは聖職者や宗教的な儀式に用いられる宝石として珍重されました。その神秘的な紫色は、霊的な力を宿すと信じられていました。
- 3世紀頃の中国:「神農本草経」という薬学書に「粉末にして服用すると不老長寿の効が得られる」という記載があり、アメシストの発色成分である鉄分の効果で人体の代謝作用が上がったと考えられていました。
アメシストが持つ意味
心の平和: ストレスや不安を鎮め、心を穏やかにする効果があるとされています。
高貴: 古くから高貴な象徴として扱われてきたため、高貴な品位や気品を象徴します。
誠実: 誠実な心、真実の愛を象徴し、人間関係を円滑にすると言われています。
まとめ
アメシストは、その美しい紫色と数々の伝説から古くから人々に愛されてきた宝石です。古代ローマでは高貴さの象徴として王侯貴族の間で用いられ、中世ヨーロッパでは霊力を宿す石として信仰的な意味づけがされたり、また中国では薬学書に記されるなど長い歴史がある宝石で、心の平安をもたらし、高貴な象徴としても扱われてきたアメシストは、身につける人の心を癒し、穏やかな日々を送るためのサポートになってくれそうですね。